オオサカジン

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2019年02月21日

真の同人作品

同人には、同じ志の人という意味があります。




しかし昨今の同人作品には、本当に同じ志があるのか少々疑問に思います。




健全な作品をアダルト作品に変えて喜ぶ為のものになっているように思えるのです。





真の同人作品とは、もっと別の方向性ではないでしょうか?



私が思う真の同人作品と言えば、2005年に発売されたドラえもん最終話。




田嶋・T・安恵というペンネームで同人誌として発売されたものです。





絵柄は亡き藤子・F・不二雄先生にそっくり。




物語冒頭に大人になったジャイアン・スネ夫・出来杉の3人が登場しますが、これも違和感の無い絵柄。




ストーリーは電池切れで動作が止まってしまったドラえもんを、のび太がロボット工学の第一人者になり甦らせるお話です。





藤子先生がどのような最終話を考えていたのかは分かりませんが、藤子先生ご存命なら絶対にこの最終話だったであろうという話。



実はこのドラえもん最終話は、当時ちょっとした事件として取り上げられました。



あまりにも内容が素晴らしかった為、同人誌としては異例の売上を獲得したドラえもん最終話。



この最終話が藤子・F・不二雄の真の最終話という誤解も広まり、ドラえもんの著作権を所持する小学館と藤子プロは、田嶋・T・安恵に著作権侵害を通告。






田嶋・T・安恵はすぐに謝罪と在庫を破棄する事になったのです。






ただ、田嶋・T・安恵は最後まで「金儲けの為で同人誌を作ったわけではない」事を説明していました。






子供の頃から大好きだったドラえもん、藤子・F・不二雄に対して、尊敬の念を込めて最終話を描いたのです。



作者の意志を継ぎ、作者を尊敬しているからこそ生み出された作品。





これこそが真の同人作品だと私は思います。



今ではプレミアがついてしまったドラえもん最終話。



是非、一度読んで頂きたい作品です。
Posted by oosakadojin at 00:15